今年で運行開始から25周年を迎えた寝台特急「サンライズ出雲」。定期夜行列車として現在も走り続けるのは、「サンライズ出雲」と岡山駅で連結や切り離しがある「サンライズ瀬戸」のみだ。出雲大社に良縁を求めて首都圏から山陰を訪れる女性グループが利用する「女子会列車」として話題になるなど、なかなか予約が取れない人気ぶりだ。記者も、松江から終点の東京駅まで乗車してみた。
(本社政経部・清山遼太)
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8月21日の午後7時半、JR松江駅(松江市朝日町)のホームにサンライズ出雲が到着すると、待ちわびた家族連れが歓声をあげた。車両の姿に興奮する光景は、本年度で運行終了となる木次線のトロッコ列車「奥出雲おろち号」に対する反応を見ているようだった。

記者も乗り込み、7号車2階のB寝台個室を利用。ビジネスホテルと同等のベッドが用意され、他の列車にはないゆったりとしたプラベート空間が広がっていた。ぜいたくな気分になった。片道の料金は松江ー東京間で2万3210円だった。1万円~1万4千円の夜行バスよりは格段に高いが、サンライズはスペースに余裕があり、落ち着いて過ごせるという点で環境面は大きく勝っている。


車内にはシャワールームも備えられ、...