小川巌水の「茸に蛙」。裏面には和歌が刻まれている(提物屋提供)
小川巌水の「茸に蛙」。裏面には和歌が刻まれている(提物屋提供)
提物屋が出展した石見根付。手前右は清水巌の「流木に蛙」=東京都千代田区、東京国際フォーラム
提物屋が出展した石見根付。手前右は清水巌の「流木に蛙」=東京都千代田区、東京国際フォーラム
小川巌水の「茸に蛙」。裏面には和歌が刻まれている(提物屋提供) 提物屋が出展した石見根付。手前右は清水巌の「流木に蛙」=東京都千代田区、東京国際フォーラム

 島根県西部に伝わる石見根付の創始者で、江戸後期の名工・清水巌の一門の作品など38点を集めた展示会が、東京国際フォーラム(東京都千代田区)で開かれている。21日まで。

 根付は印籠や巾着を着物の帯に挟む際に、ひもを通して使う装身具で、3~15センチほど。石見根付は黒柿やイノシシの牙を材料に、カエルや亀、カニなど身近な小動物を写実的に表現するなど特徴がある。精巧な彫りが評価され、日本の伝統的装飾芸術品として、多くが海外に流出したという。

 展示会は、日本唯一の根付・提物(さげもの)専門店「提物屋」(東京)が、日本最大級の国際アート見本市「アートフェア東京2021」内で開催。清水巌の「流木に蛙(かえる)」や、裏面に極小文字で和歌を刻んだ3代目・小川巌水の「茸(たけ)に蛙」、珍しい獅子の置物なども展示した。希望者は手に取って見ることができ、虫眼鏡を片手に真剣な表情で鑑賞する来場者もいた。

 同店創業者で国際根付ソサエティのロベール・フレッシェル日本支部代表(80)は「なかなか本物を見る機会はない。これだけの数集めることは難しい」とし、吉田ゆか里社長(57)は「島根の方にもぜひ見ていただきたい」と話した。

 26~28日には「京都アンティークフェア」(京都パルスプラザ)でも一部を展示、販売する。 (鹿島波子)