【注意】この記事には一部、生々しい表現が含まれます。閲覧の際は注意して下さい。
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現場に到着したのは、汗がしたたり落ちるほど暑い真夏の日。タイベック(防護服)を着込み、古びたアパートの扉を開けると、湿気を帯びた異臭が全身を包んだ。部屋の半分近くの高さまで積み上がっているゴミ袋。額から汗がしたたり落ち、あごをつたう。
間取りは1Kほど。入り口からすぐそばにあるゴミ袋の山の一部は、人間の形にくっきりと跡が残り、どす黒い液体が付着している。それは、かつて”人だったもの”だ。遺体はすでに運び出されている。60~70代の男性で、発見された時には既に死後半年が経過していたらしい。
人間の身体は死後...