市民からの問い合わせに対応する米子市の担当職員=米子市錦町1丁目、市福祉保健総合センター
市民からの問い合わせに対応する米子市の担当職員=米子市錦町1丁目、市福祉保健総合センター

 新型コロナウイルスワクチンの高齢者向け接種で、山陰両県では、当初殺到した接種希望者の問い合わせが落ち着きつつある。予約枠に空きが目立つ自治体も出てきた。7月末の接種完了を目指す中、様子見や副反応警戒とみられる層に、いかに働き掛けるかが次なる課題で、自治体担当者は頭を悩ませる。 (多賀芳文、田淵浩平)

 米子市では予約受け付けを5月10日に始めた当初、専用窓口に電話がつながりにくい混乱状態が1週間程度、続いた。ところが現在は市ホームページ(HP)で「混雑が緩和してきました。対象の方は予約を」と呼び掛ける状態。

 7月末には1回目の接種率が80%を超える可能性も見えており、市新型コロナウイルスワクチン接種推進室の渡部圭介室長は「接種済みの人が増えれば様子見の市民も受けてくれるのでは」と期待する。

 積極的に動いた接種希望者への対応がひとヤマ越え、まだ受けていない高齢者への働き掛けが課題となる。

 鳥取市は9日現在、1回目の接種率が29・1%、2回目は0・7%で集団接種の予約枠も空きがある。市保健医療課の浜田寿之課長補佐は「いかに(空きを)伝えるかが課題」と話す。

 安来市も市内2カ所の大規模病院の予約枠に7月の早い時期から余裕が出た。市担当者は「ためらっておられるのか、様子見なのか把握ができず、アプローチは難しい」と吐露。効果的な働き掛けを模索する。

 強く接種を呼び掛けられないジレンマもある。

 10日現在、接種率が全国4位の鳥取県は特設HPにワクチンの効果や安全性をうたう政府の広告を載せ、不安軽減を図る。64歳以下への接種開始をにらみ効率的に進めたいが、接種は個人の意思が大前提。受けられない体質の人もいる。

 県新型コロナワクチン接種推進チームの担当者は「少数の非接種者を追い詰めることがあってはならない」とも強調。促し方の難しさを口にした。