キクイモと「きくじぇら」をPRする矢上高生=島根県邑南町矢上、矢上高校
キクイモと「きくじぇら」をPRする矢上高生=島根県邑南町矢上、矢上高校
きくじぇらのパッケージ。生徒考案の「メグミン」が描かれている
きくじぇらのパッケージ。生徒考案の「メグミン」が描かれている
キクイモと「きくじぇら」をPRする矢上高生=島根県邑南町矢上、矢上高校
きくじぇらのパッケージ。生徒考案の「メグミン」が描かれている

 島根県邑南町矢上の矢上高校の生徒が地元事業者らと合同で、町産キクイモを活用したジェラート「きくじぇら」を開発した。味や名称、パッケージのキャラクターなどを事業者と考案した力作で、町内のスーパーや道の駅などで販売している。

 キクイモはコブの集合体のような形状と独特の風味が特徴。食物繊維の「イヌリン」が豊富で、血糖値の上昇を抑える効果が期待される。

 栽培が容易で、町内では約10年前から民間が耕作放棄地を活用して栽培してきたが、なじみが薄く、消費に課題があった。2021年度からは町主体で6次産業化に取り組んでいる。

 同校の起業を学ぶ授業で、生徒6人がイモの課題や物珍しさに着目した。町の委託を受けたキクイモ研究会がイモを使ったお茶やチップなどの商品化を進めていることを知り、若年層に人気の商品にするため協力を申し出た。レシピは研究会が考案し、生徒が試食。粉末状のイモを生乳や卵黄と混ぜて凍らせ、独特の風味を抑えた。イモの形状をモデルにしたシンボルキャラ「メグミン」も考案するなど、商品化に大きく貢献した。

 校内でもキクイモを栽培しており今後はポタージュスープを商品化する計画。3年の下谷如月さん(17)は「商品を通してキクイモを知ってもらえればうれしい」と話した。

 きくじぇらは1個400円。邑南町の道の駅瑞穂、あいタウンアベル、Aコープいわみ店と、浜田市旭町丸原の地域交流プラザまんてんで販売している。(吉野仁士)