堀川遊覧船にしつらえたこたつで暖を取る観光客=松江市殿町、松江城周辺
堀川遊覧船にしつらえたこたつで暖を取る観光客=松江市殿町、松江城周辺

 国宝・松江城(松江市殿町)の周辺を巡る堀川遊覧船で10日、冬の風物詩「こたつ船」の運航が始まった。観光客が暖を取りながら城下町の風情を楽しんだ。来年4月10日まで。

 冬場も快適に乗船してもらおうと1997年11月から実施。船内にしつらえたやぐらごたつに、船頭が毎朝火おこしした豆炭を入れて運航する。

 雨の中、初日は午前10時の気温が16・8度と肌寒さを感じる天気。観光客はこたつに足をうずめて、松江城の石垣や堀川を囲む木々、渡り鳥などを眺めた。初めて島根県を訪れた仙台市青葉区の建築事務所社長、長谷川恵美さん(59)は「じんわり温かくて風情があった」と話した。

 遊覧船は50分かけて堀川の約3・7キロを巡る。運航時間は午前9時~午後4時。来年3月以降は午後5時まで。(堀尾珠里花)