松江フォーゲルパーク(松江市大垣町)のハシビロコウ、フドウ君
松江フォーゲルパーク(松江市大垣町)のハシビロコウ、フドウ君

 松江フォーゲルパーク(松江市大垣町)の大型鳥ハシビロコウがくちばしを使って音を出す「クラッタリング」の動画がSNSで話題になり、再生回数が急上昇している。5月29日、フォーゲルパークの公式ツイッターで「銃撃戦のよう」と動画がアップされると、またたく間に話題になった。2万件近くリツイートされ、「想像の70倍銃声で草」「ハシビロコウ先輩、挨拶も怖すぎ」「どこの映画のワンシーンか、というくらいの迫力」など100件以上のコメントが寄せられた。時の人ならぬ「時の鳥」となったハシビロコウの名前は「フドウ君」。迫力あふれる様子を動画に収めたいと、松江フォーゲルパークを訪ねた。

 なじみの飼育員が出入りするタイミングで時折聞くことができるフドウ君のクラッタリング。「親愛や威嚇などの意を表すための行動と言われています。フドウの場合は顔見知りの飼育員に対して行っており、好意的な意味のクラッタリングと思われます」と、松江フォーゲルパーク営業企画課の山田篤さん(40)。飼育員の顔が見えるとくちばしを高速で打ち鳴らし「例の音」が展示ブースに響きわたるらしい。

 ハシビロコウは、頭頂部の羽根が寝癖のようにふさふさとしているのがチャームポイント。また、クラッタリングとともに行うお辞儀のようなしぐさも愛らしい。人間のお辞儀と同じ意味をもつのかは謎だが、何らかのコミュニケーション法だという。
    
 そして、ついにフドウ君と対面。「銃撃戦」を聞くことができるのか?
(続きは動画でご覧ください)

 

 もともとは中央アフリカに生息するハシビロコウ。日本では現在7園で13羽が飼育されている。フドウ君がフォーゲルパークへやってきたのは2019年3月で、同年7月から展示がスタートした。「フドウ君」という名前は公募により決まった。 
 動かない鳥→不動→フドウ。なるほどハシビロコウにぴったりのネーミング。「ハシビロコウにはもともとの生息地であるアフリカにちなんだ名前を付けることが多いようですが、和風の名前はおもしろくて良いなと。どっしりとした感じも出て、かっこいいですよね」と山田さん。

 暑さに強いハシビロコウはこれからの季節、強い日差しも何のそのといった様子で、日中はほとんど屋外でじっと立っている。「よくそんな暑いところでずっと立っていられるなと思います。ただ、寒さには弱いので冬はめったに外に出ません。天気が良い日は外で日に当たることもありますが、やっぱ寒いわ、という感じですぐに屋内に戻ってしまいます」と笑う山田さん。どっしりと立つフドウ君を間近で見るにはこれからの夏がおすすめだ。

 じっと動かない様子に加え、角度によって異なる表情が見られるのもハシビロコウの魅力。正面から見た顔はキリッとした鋭い目つきでワイルドな印象。しかし横顔はキュルンとしていてどこか可愛らしい。この日は度々カメラ目線を頂戴し、フドウ君のサービス精神に恐れ入った。


 ちなみに松江フォーゲルパークでは現在、マスコット的存在のオオハシやエボシドリにバナナを使った餌やり体験ができる。平日のみで、数量限定(1日5人前後)。記者も体験させてもらった。

 オオハシの大きなくちばしの迫力にやや圧倒されつつ、鳥たちとゼロ距離でふれあい、美しい毛並みを間近で見ることもできて大満足。

 松江フォーゲルパークは年中無休。午前9時~午後5時30分。冬季(10月1日~3月31日)は午後5時まで。