辰の置物を製作する螺山勝実さん=浜田市長沢町、尾上窯
辰の置物を製作する螺山勝実さん=浜田市長沢町、尾上窯

 来年の干支(えと)「辰(たつ)」の置物作りが、浜田市長沢町の石見焼工房・尾上窯で最盛期を迎えている。工房内には素朴で愛らしい竜が並び、職人が一つ一つ仕上がりを確認している。
 

 

 30年以上前から毎年の干支にちなんで作っている。景気が上向くよう思いを込め、顔が上を向いている青磁色の大サイズ(高さ15センチ)と、黄土色の小サイズ(同6・5センチ)を用意した。

 大小それぞれデザインが2種類あり、とぐろの巻き方をS字にしたり、後頭部の形を変えたりした。工房の螺山(ほらやま)勝実さん(65)が形を整えた粘土に目やひげ、角を付けて丁寧に仕上げている。

 螺山さんは「社会が昇り龍のように飛躍して良くなるよう願いを込めた。作品を手に取って見てほしい」と話した。 (宮廻裕樹)