鳥取県江府町に18日、サテライトオフィスや誰でも利用できるコワーキングスペースを設けた複合施設「なないろサロン」がオープンした。整備した町は新規事業の創出や、地域活性化につながることを期待している。
同町武庫地区にあるJR武庫駅前の空き店舗を改装した施設は、鉄骨2階建てで延べ床面積約440平方メートル。総事業費は6100万円。サテライトオフィスは2室あり、長崎県の企業が設立したIT企業「デジタル&エンターテイメントワークス(D&E)」と、広報動画などを制作する地元企業「スタジオビーチ」が入居する。
D&Eは対話型AI「チャットGPT」を活用して大量の文書データの処理などを可能にする技術を持ち、町の事務効率化や地域のデジタル人材育成に取り組むほか、地元企業と協力して新規ビジネス開拓も進める。
コワーキングスペースはWiーFiを備え、誰でも無料で利用できる。交流スペースを兼ね、入居する企業の関係者や地域住民、出張中の社員などが交わり、情報交換の場になることも想定している。
白石祐治町長は「江府発の新事業が生まれることに加え、若者が企業関係者と交流して社会勉強をする場にもしたい」と話した。(佐貫公哉)