車の柄(手前)ばかり選ばれるため、恐竜柄が余るようになってきた
車の柄(手前)ばかり選ばれるため、恐竜柄が余るようになってきた

 2歳児を育てている友人から、スマートフォンにメッセージが届いた。「うちも、オムツの特定の柄が余るようになったわ!困るね~」

 おお~。共感してもらえてうれしかったのと同時に「そういえばそんなこと、もうなくなったなあ…」と、かすかなさみしさを感じた。

 説明しよう。市販の紙おむつの多くは、子どもが喜びそうな柄がプリントされている。メーカーにもよるが、1パックに詰められている柄は1種類ではなく、複数だ。赤ちゃんのときは気にならなかったのだが、自我が芽生え始める2歳ごろになると、自分の気に入った柄をはきたがるようになる。結果的にそれ以外の柄が余ってしまうのだ。娘(3歳)が2歳のころ悩んでいて、この友人に話していたのだった。

 娘のお気に入りは、キャラクターの「ばいきんまん」柄。しかしおむつのパックに入っているかどうかは、開封しないと分からない。毎回祈るような気持ちで購入し、開けてみて、ばいきんまんを見つけると「よっしゃー!」、入っていなければ落胆。娘をどう説得してはいてもらうか、考えを巡らせていた。はいてくれない柄を保育所用に持たせるなどして、なんとか切り抜けていた。

 そんな日々は1年ぐらい続いた。現在の娘は、トイレトレーニングもほぼ完了し、日中おむつで過ごすこともなくなった。なので、すっかり「柄が余る問題」を忘れていたところに、友人が連絡してくれて、その日々を思い出したのだった。「そんなこともあったなあ…」なんていうせりふを、3年あまりしか子育てをしていない私が言う日が来るとは、自分でもびっくりした。

 娘の成長にしみじみしていたら、面白いぐらいのタイミングでその夜、「柄問題」が復活した。お風呂上がりの息子(1歳)に適当に選んだおむつをはかせようとしたら「ぶーぶー(車)!」と叫ばれ拒否された。柄を見ると、息子が好きな車の柄ではなく、恐竜の柄だったのだ。

 好きな柄だけ買えるサービスがあればいいのに…などと妄想を膨らませつつ、おむつの売り場でにらめっこする日々が再度、始まろうとしている。

 (文化生活部・増田枝里子)

 =毎週土曜掲載=

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