連絡バス運行を引き継ぎ、出発式で花束を受け取ったはつみ交通の赤松祐樹社長(右端)=境港市大正町
連絡バス運行を引き継ぎ、出発式で花束を受け取ったはつみ交通の赤松祐樹社長(右端)=境港市大正町

 隠岐と本土を結ぶ隠岐汽船が寄港する七類港(松江市美保関町七類)と境港(境港市大正町)間を走る連絡バスが6日、新事業者に引き継がれた。両港を結んでいたバス会社が撤退したが、新事業者が路線を維持し、通院などで本土に渡る隠岐4町村の住民や隠岐を訪れる観光客の移動を担う。

 連絡バスは、貸し切りバス事業のはつみ交通(松江市八束町二子)が乗り合いバスに参入し、七類港と境港のフェリー、高速船の発着時間に合わせて直行便を運行する。大人500円、子ども250円。

 境港市大正町のJR境港駅前であった出発式で、隠岐広域連合の斎賀光成事務局長が、同社の赤松祐樹社長に花束を贈呈し「本土側の寄港地がこれまで通り行き来できるのは大きい。どちらから隠岐を訪れても帰りも困らない」と路線維持の意義を強調した。

 赤松社長は、5月をめどに新車両を導入予定とし「永続的な運行で地域に貢献したい」と話した。

 寄港地を結ぶバスは、日ノ丸自動車が担っていたが、運転手不足を理由に5日で廃止された。

 各寄港地とJR松江駅(松江市朝日町)をつなぐ区間は引き続き一畑バスが運行。日ノ丸自動車が運行していた米子空港(境港市佐斐神町)を経由する境港駅-米子駅(米子市弥生町)は廃止され、6日からは路線バスやJRなどを利用することになった。
(吉川真人)