ジャズミン・ビーン
ジャズミン・ビーン

 エフエム山陰1月のツキオシWPは英国生まれ20歳のシンガー・ソングライター、ジャズミン・ビーンの「Terrified(テリファイド)」。2024年2月発売のデビューアルバム「Traumatic Livelihood」からの先行配信曲です。

 まずメーク動画が会員制交流サイト(SNS)で「バズ」り、メーキャップアーティストとして有名になりましたが、作品からはティム・バートン監督の映画「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」や日本のサンリオキャラクターの影響を色濃く感じます。

 グロさ、かわいらしさ、いとしさ、怖さ、繊細さ、生命力の強さなどさまざまな要素が絶妙に同居した世界観は音楽にも表れ「Terrified(テリファイド)」はUKロックのグラム、オルタナ、ガレージ、インディーなどさまざまな要素がちりばめられたポップバラードで…。と、ここまで書いたところで、ふと自分の固定観念に気づき落胆。ついカテゴライズしてラベリングしてしまうのは古すぎるよなあ。

 米大リーグで活躍する大谷翔平選手や今回取り上げたジャズミンを見ていると、もはや二刀流という概念、さまざまな要素が同居という表現すら旧時代のものだと感じます。

 ただ信念を持ってしなやかに自分自身を生きている素晴らしい才能の持ち主。分類は無意味。いいものはいい。好きなものは好き。それ以上でもそれ以下でもない。ちなみにジャズミンの英語版ウィキペディアはSheでもHeでもなくThey、ノンバイナリーなケースの二人称が使われています。

 いずれ出身地や出生年も言わなくなる時代の到来を予感しますが、そうなった時に自分自身をプルーフ(証明)できる私でありたいものです。

 さあ、「尊すぎて罪。好きすぎて怖い」推しへの深すぎる愛を歌うジャズミンの音楽に触れて既存の固定観念から自由になりましょう!

 (エフエム山陰パーソナリティー ACHI)