鳥取県トラック協会が職域接種を開始し、ワクチン接種を受けるドライバー(左)=鳥取市丸山町、県トラック協会
鳥取県トラック協会が職域接種を開始し、ワクチン接種を受けるドライバー(左)=鳥取市丸山町、県トラック協会

 新型コロナウイルスワクチンの大学・企業での「職域接種」が21日、本格化し、山陰両県でも、鳥取県トラック協会を皮切りに始まった。菅義偉首相は希望する国民への接種を10~11月に終えると表明しており、政府は若者や現役世代への接種を加速させ、早期の感染拡大抑え込みを目指す。中小企業などで進むかどうかが課題となる。

 職域接種は市町村主体の接種、国や都道府県による大規模会場に続く「第3のルート」で、米モデルナ製のワクチンを使う。国に申請し、認められればワクチンが届く。打ち手となる医療従事者と会場は自前で確保。接種費用は市町村が支援する。

 21日開始は、企業が伊藤忠商事やソフトバンクグループ、トヨタ自動車やパナソニックなど、大学が東北大や広島大、慶応大や近畿大など17校。同日午後5時時点の政府の集計によると、申請は累計で3795会場、予定者数は約1464万人分。

 山陰両県第1号の鳥取県トラック協会は、鳥取市丸山町の同協会会館で、事前に予約していた24社のドライバーら計110人から接種を始めた。混雑を避けるため、二つのレーンに動線を分け、産業医が予診、歯科医が接種をそれぞれ担当した。ドライバーらは接種後、別室に移動し、体調の変化がないか確認した。

 同協会は会員企業約300社のドライバーら約5千人を対象に計画。今後は毎週土、日曜に1日当たり約300人に行い、10月末には接種を終えたい考えだ。

 接種を受けた同市南安長1丁目、長距離ドライバーの土橋和彦さん(51)は「県外から新型コロナを持ち帰らないか不安だったが、接種できて気持ちが楽になった」とほっとした表情。同協会の前田裕明専務理事(66)は「スイカやイワガキといった季節ものの県外出荷が増える時期。安心して仕事をしてもらえる環境を整えたい」と語った。

 21日正午時点で、鳥取県内の申請は、同協会を含め31会場(23団体)で、接種予定者は計6万9400人。島根県内は9会場(9団体)で、計1万7千人が接種を予定している。 (福間崇広)