春を代表する味覚・フキノトウの収穫が出雲市斐川町直江の丘陵地でピークを迎えている。寒さに耐えた黄緑色のつぼみが顔を出し、春の兆しを伝える。
直江地区では1月中旬に収穫が始まった。長さ約10センチ、重さ約50グラムとやや大きいサイズが採れるという。
31日は、地元の農事組合法人むすび営農組合の佐藤文男さん(67)が丁寧に摘み取った。2月上旬まで作業し、例年並みの15キロの収量を目指す。佐藤さんは「この時期にしか味わえない里山の恵みを堪能して春を感じてほしい」と話した。
収穫したフキノトウは、地元の農事組合法人のみそを使い、フキノトウみそ「雪かきふきみそ」に加工。近く松江、出雲両市のスーパーで販売するほか、東京都内でも取り扱う。
松江、鳥取両地方気象台によると、31日の出雲市の最高気温は3月上旬並みの11・9度。山陰両県29地点のうち、14地点で10度を超えた。(佐野翔一)