権現粥をよそい参拝者に振る舞う関係者=安来市清水町、清水寺
権現粥をよそい参拝者に振る舞う関係者=安来市清水町、清水寺

 安来市清水町の古刹(こさつ)・清水寺で20日、権現祭があった。食べると一年間大病しないとされる「権現粥(がゆ)」が振る舞われ、参拝者が健康を願って味わった。

 権現祭は、寺の守り神・摩多羅神(またらじん)に一年間の寺内安全、守護を祈願する行事。お供えした精進料理を法要後、権現粥に仕立てる。小豆ご飯や白玉、ごま豆腐、昆布、フキノトウなど約20種類の食材で200食分を作り、境内で提供した。

 甘いかゆでフキノトウの苦味が良いアクセント。かつてはお供えのミカンや干し柿も入れていたが現在はやめ、おいしく工夫してある。

 初めて食べたという松江市古曽志町の会社員井上龍之介さん(35)は「思っていたより甘くて、おいしい」と話した。
(桝井映志)