自分が得意ではないことに首を突っ込まない。恥をかくだけだ。多くの人にとっての教訓だろうが、ものを書く人間には特にあてはまる。だが、今回はあえてその禁を破る。音楽の話だ。

 恥ずかしながら、「流行(はや)りの曲」について、何も知らない。したがって年末のNHKの紅白歌合戦を見ても、知っている歌手がほとんどいなくてぼうぜんとすることにかけては、世の多くの中高年と変わらない。途中から昔の曲が増えてきて、少し安心するのも全く同じだ。

 だが、今年の紅白で少し気になったのは、トリの近くで登場したYOASOBIというユニットである。...