ー昨年7月に支店長に着任されました。島根の印象と課題をどのように感じておられますか。

環境意識が高い地域だと感じています。

全国的にサステナブル(持続可能)な社会の実現に向けた意識が広がる中、赴任してから「脱炭素」とのキーワードを耳にすることが増えました。カーボンクレジットなど自治体でも積極的に取り組みを進めている印象です。

課題としては労働人口の減少が大きなテーマです。後継者不在の課題を持つ企業も多い中、職人的な技や仕事を人工知能(AI)などを用いてどのように継承していくのかが問われており、情報通信技術(ICT)事業者の一端として、取り組みを進めていきたいです。

ー 生活の利便性向上に向けた取り組みを進めています。

「地域の便利を増やしたい」との観点から自治体と連携した「スマホ教室」の開催など機器の使い方をサポートするのはもちろん、ドコモショップでのふるさと納税の取り次ぎや新しい少額投資非課税制度(NISA)の講座開催など利用者の便利を増やすための取り組みを進めています。

お客さまの困りごとをなくし、より生活を豊かにするためのきっかけづくりに努めています。

ー 能登半島地震が発生し、災害への備えの重要性が増しています。

通信網をどのようにして早期復旧させていくのかを考えることと並行し、基地局に燃料電池を備えるなど被災時の影響を少なくする努力を続けていきます。

一方、支店や各店舗には災害時に貸し出す電話機や非常用電源などを配備しています。これらをスムーズに提供できるよう関係機関との連携を深めています。

ー 意気込みをお願いします。

新たな便利が増える中、お客さまの生活動線の中で体験してもらう活動を増やすことが重要です。

加えて金融教育やキャリア教育など子どもの学びに対してICTをどのように活用するのかを追究する責務もあると思っています。

地域のパートナーとして「島根創生」のお役に立てるような努力をしてまいります。

実現したいことや信じていること、想いを出し合うことによって生まれる、意見や議論を大切にしていただきたいです。議論を通じて周りと創り出す共感が、ものごとを前進させる原動力になるからです。一つひとつの共感の積み重ねが、サステナブルに事業を成長・発展させると信じています。

茨木直人=神奈川県鎌倉市出身(50歳) 2023年7月に現職に就任。

これまで国際事業に長く携わってきました。海外駐在していたとき、テニス・ゴルフ・サイクリング等を通じて現地の方々との交流を深め、スポーツは言葉や文化の違いを超えて相互理解を育むことを実感しました。島根の魅力の一つは、伸び伸びとスポーツを楽しめる環境があることです。

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