出雲の古墳時代を研究する上で欠かせない上塩冶築山古墳(出雲市上塩冶町)での赤鞘(あかざや)の大刀(たち)の確認は、考古学研究に加えて科学分析が全国初の新発見を生み出した。これまで肉眼観察での確認が主だったのに対し、エックス線や光学顕微鏡といった分析装置を駆使することで詳細に観察でき、貴重な成果に結実した。

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全国初、古墳時代の赤鞘 出雲の出土品調査 高い染色技術示す

 今回、出雲弥生の森博物館(同市大津町)と奈良県立橿原考古学研究所(奈良県橿原市)が初めて共同で科学調査を実施。同研究所の機器を活用して分析した。

 赤鞘と判明した大刀には、...