津和野藩ゆかりの展示品を紹介する小杉紗友美文化財係長=島根県津和野町森村、町郷土館
津和野藩ゆかりの展示品を紹介する小杉紗友美文化財係長=島根県津和野町森村、町郷土館

 【津和野】島根県津和野町森村、町郷土館で津和野藩ゆかりの美術品や資料を並べた展示が開かれている。藩の国学者や絵師が手がけた書画などが来館者の関心を集めている。5月20日まで。

 展示は2年に1回開催し、今回は2022、23年に収集した資料を並べる。町内外からの寄贈や町が購入し、例年およそ30点集まるという。展示するのは古文書や書画、扁額(へんがく)など計22点で、関連資料として展示するもともとの収蔵品5点を除き、初公開。

 津和野藩の藩校・養老館の教育理念などを記した学則を木版印刷した資料や、同藩の絵師山本琹谷(きんこく)が描いた掛け軸「月下弾琴」、養老館で教えた国学者の大国隆正や福羽美静(よしず)らの詠んだ和歌などが並ぶ。

 町教育委員会の小杉紗友美(さゆみ)文化財係長は「初公開の資料がほとんど。歴史や文化を物語る貴重な資料をぜひご覧いただきたい」と来場を呼びかけた。

 午前8時半~午後5時。毎週火曜日休館(GW期間中は開館)。入館料は一般400円、中高生300円、小学生150円で、町民は無料。

(藤本ちあき)