展示する木材で作った節句人形を確認する関係者=出雲市今市町、ギャラリー高瀬川
展示する木材で作った節句人形を確認する関係者=出雲市今市町、ギャラリー高瀬川

 【出雲】島根県産の木材で作った端午の節句にちなんだ人形展が、出雲市今市町のギャラリー高瀬川で開かれている。木の質感やぬくもりが伝わるかぶとや食器、家具などの木工作品約50点に来場者が見入っている。30日まで。

 同市大社町日御碕の松谷伸吉さん(68)、ちどりさん(69)夫妻が手がけた。人形は落葉広葉樹のエンジュや黒柿、ケヤキなどを使い、ろくろで仕上げて丸みを出した。

 無着色のものと、アクリル絵の具で彩色したものがある。高さ32センチ、横18センチの武者人形はキリッとした眉にスッキリとした表情の顔が印象的。金色の角に黒いかぶと、胴体にはオレンジの軍配が描かれている。

 無着色のケヤキやエンジュのかぶとは、木肌の色合いや質感が伝わってくる。

 箸や菓子皿といった食器類や黒柿製ブローチ、クスノキ製のテーブルなども展示、販売している。

 松谷伸吉さんは「木工作品は年月がたつほど深みのある色になり、味わいが出る。温かみを感じてほしい」と話した。会期中無休。午前10時から午後6時まで。(佐藤一司)