「子どもが何を分かっていないのか、学習のつまずきを正確に把握できない。教える余裕もなく、放っておかざるを得ない」。松江市内の小学校高学年を担任する教員はつぶやく。
[関連]
・意欲引き出す授業づくり 教員が改善へ情報共有 第4部・学力向上策(1)
担任するクラスの児童数は約40人。求められている対話的な授業で、つまずきを把握する手法は「先輩に聞いたり、自分で勉強したり、手探りだ」と話す。
つまずきを把握しようと、テストで解答を導く過程の考え方を問う。課題が分かっても、授業の準備や学校行事の企画に時間を取られ、個別指導まで余裕がないのが実情だ。
2023年の全国学力テストで出題された「椅子4脚の重さは7キロ。この椅子48脚の重さは何キロですか」の問い。島根県の小学6年生の正答率は、全国平均の55・5%に対し48・7%にとどまり、島根県の丸山達也知事が課題を指摘した。
間違えた理由は、...