目立たないが、勝利のために淡々と自らの役割をこなすニック・ケイ。主将の安藤誓哉、昨季得点王のペリン・ビュフォードの陰に隠れがちだが、島根の「ビッグ3」の一角として、チームに欠かせない存在だ。そんなケイのバスケットボール人生を変えるきっかけになったのは、プロキャリア初期に味わった苦い敗戦だった。
メトロポリタン州立大学デンバー校(米国)を卒業後、母国・オーストラリアのクラブチーム、ノースサイド・ウィザーズでプロ生活をスタート。勝利に貢献しようと勇んで出場した初めての試合は思いも寄らぬ大敗。60得点前後だった自チームに対し、100点以上取られ、完膚なきまでにたたきのめされた。

今でも忘れることができない悔しい敗戦から得た教訓は「ただ楽しくバスケするのではなく、自分のベストを尽くすことがチームのベストにつながる」。...