【出雲】旧家の蔵から見つかった古いお札を集めたミニ企画展が、出雲市大社町杵築東の島根県立古代出雲歴史博物館で開かれている。お札を集め、神仏に平安を祈った人々の信仰の様子がうかがえる。7月15日まで。
展示は、島根県内の旧家で保管されていたお札や版木などの関連資料計59点。うち、雲南市大東町幡屋の武田家の土蔵で見つかったお札994点の一部を初公開した。
江戸時代後期から明治時代初期のお札が並ぶ。近くの氏神や、京都、伊勢にある社寺のものもあり、有力な社寺が全国に配ったとみられる。
武田家のお札は「宮形(みやがた)」と呼ばれる木製の容器にぎゅうぎゅう詰めに保管されていたという。松尾充晶学芸企画課長(50)は「これほどまとまったお札が出てくるのは非常に珍しい。当時の信仰が読み取れる貴重な資料を見てほしい」と来場を呼びかける。
入場料は一般620円、大学生410円、小中高生200円。毎月第1、第3火曜日が休館。
(佐藤一司)