調査や分析に使う機材を説明する沢田正明専門学芸員(左)=出雲市大社町杵築東、島根県立古代出雲歴史博物館
調査や分析に使う機材を説明する沢田正明専門学芸員(左)=出雲市大社町杵築東、島根県立古代出雲歴史博物館

 島根県立古代出雲歴史博物館(出雲市大社町杵築東)で18日、博物館の裏側を見学するバックヤードツアーがあり、参加者は古文書や考古資料を修復する部屋など普段見られない場所を訪れ、メモを取りながら機材や管理方法の説明を聞いた。

 同館の学芸員の案内で、保存修復室や収蔵庫などを見学した。

 保存修復室では、学芸員が実際に使う機材を説明。小さい物を分析する時に使うデジタルマイクロスコープで、刀の柄の部分に装着される目貫金具に細かい模様があるのを紹介した。収蔵庫では、カビや虫が入って収蔵品が傷まないように厳重に管理していることを聞いた。

 米子市立義方小学校4年の仲蒼一郎君(9)は「普段は見られない裏側で、機械を使って観察していることが分かって面白かった」と興味津々の様子だった。

 案内した沢田正明専門学芸員(保存科学)は「博物館の展示以外にも、(未来の人たちに残すために)裏側で研究や保存する仕事をしている」と説明した。

 ツアーは、18日の「国際博物館の日」に合わせ、同館が企画。午前と午後の2回開き、計23人が参加した。

(片山皓平)