お笑いコンビ「今いくよ・くるよ」として活躍し、「どやさ!」のキャッチフレーズでもおなじみの漫才師・今くるよさん=京都市出身=が27日、膵がんのため大阪市の病院で亡くなった。ちょうど9年前となる2015年5月28日に胃がんのため亡くなった今いくよさんとともに、女性漫才師として一世を風靡(ふうび)した。
まだ現役だった2008年、松江市で漫才を披露した。公演を前に大阪で取材した当時のインタビューを、以下再掲する。
<2008年8月9日付 山陰中央新報より>(原文ママ)
世代超えウケ続けて35年 今いくよ・くるよさん
お笑いEXPOで松江へ
小気味よいボケとツッコミの漫才で世代を超えて親しまれている人気女性漫才コンビ「今いくよ・くるよ」。新たな芸人が出ては消えていく厳しい業界の中で、結成から35年、ファンを笑わせ続けている。11月8、9の両日、松江市である「よしもとお笑いEXPOイン山陰」に登場する2人に、漫才への思いを聞いた。
「わたしたち高校のころソフトボールやってまして、わたしピッチャーでエース、くるよちゃんキャッチャーでロース」
細身のいくよさんのボケに、派手な衣装に身を包みふくよかなくるよさんが得意の決まり文句「どやさ」でツッコむ。なんばグランド花月(大阪市中央区)。おなじみのフレーズに満員の会場がドッと沸いた。二人は「うけへんようになったらやめようと思うけど、何でかお客さんが喜んでくれんねん」と笑う。
高校時代の同級生だった二人は、OL生活を経て一九七三年に漫才コンビを結成。
信条は「赤ちゃんからお年寄りまで全員にうける漫才」。舞台でその日の客層を見て、雰囲気を肌で感じ、選んだネタに工夫を加える。二人は、「お客さんは正直。面白くないと全然笑ってくれへん。その度に二人で悩んできた」と話す。
年間百数十回は舞台に立つ、吉本興業の顔。いくよさんはこの三十五年を「とにかく毎日が勉強やった」と振り返る。
オーディションを受けたとき、漫才はずぶの素人だった。面接官に「こんなええ会社勤めてるのに、何で?」と言われた。成功できた秘訣(ひけつ)は強い負けん気と努力。面接で見せた漫才が受けず、くるよさんは「『あんたらはやめとき』と言われてむきになった。寝ても覚めても、いつも面白いことを探してた」という。
男性芸人のように、下品なネタが観客に通用しにくいなど、芸の幅が狭まると言われる女性芸人。壁に苦労しつつも、「探し続けていたら、ごく身近なことがネタになった」といい、今の二人の漫才のスタイルができあがった。
(勝部浩文)









