園児たちに歌詞をプレゼントするこーたさん(中央)=出雲市西平田町、平田幼稚園
園児たちに歌詞をプレゼントするこーたさん(中央)=出雲市西平田町、平田幼稚園

 松江市在住の路上詩人こーたさん(40)が書いた童謡詩人の故まど・みちおさんの詩が28日、出雲市の平田地域の幼稚園と保育所計8カ所に寄贈された。まどさんの思いをくんで書いた作品で、こーたさんは「個性の尊重など、いつか詩の意味を感じてもらえたらうれしい」と話した。

 作品は、出雲市平田町の平田本陣記念館で3月から5月に開かれた企画展「まど・みちおのうちゅう」の関連イベントで展示。まどさんが作詞した「ぞうさん」「ふしぎなポケット」などの歌詞を、独特の字体とデザインで表現している。

 園児たちが企画展の会場で歌を歌ったり、作品を寄せたりして盛り上げたお礼に、こーたさんと記念館がプレゼントを決めた。

 出雲市西平田町の平田幼稚園であった贈呈式では、園児29人が参加。それぞれの個性を表し、五線譜が虹色になった楽譜に「ぞうさん」の歌詞が書かれた縦52センチ、横73センチの作品をこーたさんが手渡すと、園児たちは喜び、「ぞうさん」を元気よく歌った。

 年長の大谷仁人ちゃん(5)は「詩を見て、歌を歌いたい」と笑顔を見せた。(佐野卓矢)