慰霊碑の前で手を合わせる参列者=出雲市大社町杵築南、神光寺
慰霊碑の前で手を合わせる参列者=出雲市大社町杵築南、神光寺

 1945年7月2日、出雲市大社町の北山山中に墜落し、犠牲となった日本海軍機搭乗員の法要が2日、同市大社町杵築南の神光寺であった。自衛隊OBや地元住民ら16人が参列し、追悼した。

 事故は海軍一式陸上攻撃機1機が、鹿児島県の出水基地から宮城県の松島基地に向かう途中、濃霧で視界が遮られ北山に激突。搭乗していた14人が亡くなった。

 法要は、神光寺境内に慰霊碑が建てられた1991年以降、毎年行っている。参加者は渡部亮学副住職(33)と共に般若心経などを読経し、犠牲者を弔った。慰霊碑前で線香をあげ、手を合わせた。

 自衛隊OBの島根県隊友会大社支部長、豊田彰二さん(71)=出雲市大社町杵築南=は、6月に墜落現場付近にある別の慰霊碑を清掃し、法要に参列。「20歳前後の若者たちが終戦直前に命を落としかわいそうだ。風化させてはいけないという思いで毎年参っている」と話した。

(佐藤一司)