岩間から吹く冷風で涼を楽しむ来場者=出雲市佐田町朝原
岩間から吹く冷風で涼を楽しむ来場者=出雲市佐田町朝原

 「天然のクーラー」として知られる出雲市佐田町朝原の八雲風穴(ふうけつ)で13日、風穴開きがあり、猛暑の中、訪れた市民らがいっときの「涼」を楽しんだ。9月1日まで公開する。

 風穴は溶岩が固まってできた地下の岩の隙間から、冷たい空気が吹き出す夏場の人気スポット。2020~22年は新型コロナウイルス禍の影響で公開を見送り、昨年は4年ぶりに再開。中国地方を中心に全国から1万2千人が訪れた。

 観光施設となっている風穴を囲む地上2階、地下2階の小屋は、真夏でも気温が5~10度程度に保たれているという。朝原地区の住民でつくる地域活性化グループ「風太郎」(大塚一夫会長、会員約30人)が管理し、公開前には、関係者約40人が今季の安全を祈願した。

 公開された小屋には、早速、家族連れや観光客らが入り、自然の冷気を肌で感じていた。家族や友達5人で訪れた出雲市立大津小2年の米田結衣子さん(7)は「寒いくらいで気持ち良かった。8月にまた来たい」と笑顔で話した。

 公開は、午前9時~午後5時。入場料は中学生以上200円、小学生100円、就学前無料。(佐野卓矢)