出雲市斐川町福富、久木ふれあいプラザでこのほど、久木地区の防災を考える学習会があり、住民や中学生ら50人が炊き出しや座学を通し、災害時の対応を学んだ。
久木地区は人口約2400人で、斐伊川沿いに平野が広がる。9日の大雨で大きな被害はなかったが、水害や地震への防災意識を高めてもらおうと、学習会は久木コミュニティセンターなどが開いた。
日本赤十字社島根県支部のスタッフが講師になり、能登半島地震の避難所の様子や感染症の予防策などを紹介した。少量の水で効率的に手を洗う方法、風呂に入れない際に体を拭くためのホットタオルづくりを説明。参加者は蛇腹状に折ったタオルをポリ袋に入れ、紙コップ半分のお湯をかけて伸ばして、温かさを体験した。
会場内では避難所で使うテントや簡易トイレが展示された。袋に米と水を入れ、ご飯を作る炊き出しもあり、参加者全員でカレーを味わった。参加した斐川西中3年、永島空真さん(14)は「病気の予防法など被災時の対応が分かり、とても有意義だった」と話した。(佐野卓矢)