爆発はいつ起きる?


 新星爆発でT星はかんむり座で最も明るいアルフェッカ(2等星)や北斗七星(2~3等星)と同等に光ると予想され、1000倍以上の2~3等星の明るさで輝く。夜空に新しい星が生まれたように見える。

7月ごろのかんむり座の星図。かんむり座を探すときは、うしかい座の1等星「アークトゥルス」の近くを探すと分かりやすい


 しかし、爆発が起こってもその輝きは長くは保たれない。約3日で4等星まで暗くなり、肉眼でT星を観測できなくなる。

 かんむり座は7月中旬、夜空の北よりの真上に現れる。徐々に西の空に星座は移動し、10月末には西の水平に消えていく。竹内さんは「いつ光るのかが分かっていないため、誰もが爆発の第1発見者になるチャンスがある。空を見ていなくてもSNSなどでT星の動向を追ってみても面白い」と提案する。

(林李奈)

三瓶自然館サヒメルの竹内幹蔵天文事業室長。「T星の動向を追ってみても面白い」とオススメする