ペルセウス座流星群の流れ星=2023年8月13日午後10時6分、松江市八束町波入(松江星の会提供)
ペルセウス座流星群の流れ星=2023年8月13日午後10時6分、松江市八束町波入(松江星の会提供)

 今夏も三大流星群の一つ、ペルセウス座流星群が見頃を迎えている。2024年は流星群のピークとなる「極大」とほぼ同時期に、ある二つの惑星が重なるように見える天体ショーも楽しめるという。最も好条件の下で観測できる日時、おすすめの観察方法を「松江星の会」の安部裕史会長(66)や島根大学天文部の学生に取材した。

12日・午後8時からLIVE】ペルセウス座流星群 沖縄・石垣島天文台から中継
 

ピークは今年もお盆

 

2024年8月13日午前3時頃、ペルセウス座流星群と放射点<東京>(国立天文台提供)


 国立天文台によると、2024年の流星出現期間は7月17日~8月24日。ピークを迎える「極大」は8月12日午後11時ごろと予想されている。そのため、12日深夜~13日未明にかけて、多くの流星の観測が見込まれる。

 ただ、流星はペルセウス座を中心(放射点)として放射状に出現するため、最も多く流星が見られるのは、極大よりさらに放射点が高くなる13日夜明け近くの午前3時台と考えられる。1時間あたり40個程度の流星が期待できるという。

 普段より多く見られるのは11~13日の3夜。午後9時以降、少しずつ出現し始める。

昨年、大塚山公園で撮影されたペルセウス座流星群の流れ星(左)=2023年8月13日午後10時6分、松江市八束町波入(松江星の会提供)


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 「松江星の会」の安部会長によると、星空観察は月の光の影響で条件の良しあしが決まり、今年は8月13日が半月で、見頃の3夜も午後10時前後まで月がある。昨年と比べ「早い時間は少し見づらいかもしれない」とするが、午後11時以降は月も沈んで影響を受けず、好条件の下で観察できるという。

 月の動きを見ると、8月4日が新月となる。8月上旬からお盆のピークにかけて、雲が少ない晴天の日は夜空を見上げるチャンスだ。

【▶動画】松江星の会の安部会長が撮影したペルセウス座流星群(2023年8月13日20:32@松江)

 

「分担して観察」で1時間60個?!


 夏の星空観察のポイントは「寝っ転がって見る」「蚊の対策をする」(安部会長)。長袖長ズボンをはき、虫よけスプレーをすれば最低限の準備はOKだ。街灯など光の影響が少なく、建物で空が隠れず広く見渡せるところでブルーシートを敷き、枕代わりにタオルを折って頭に当てると楽になる。夜中いっぱい見たい人は寝袋で見るのもいい。安全確認のためのライトも忘れずに持参する。

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 ペルセウス座は東の空にあり、そこから放射状に流れるので、まずは「足を東向きに置いて見るといい」と安部会長。放射点が高くなる明け方3時台は真東にオリオン座も見え「秋に近づいているのが実感できる。夏の夜明けはさわやかで気持ちがいい」と太鼓判を押す。

昨年、大塚山公園で撮影されたペルセウス座流星群の流れ星=2023年8月13日午後9時57分、松江市八束町波入(松江星の会提供)


 一番のオススメは、友人や家族などと一緒に見ることだ。それぞれ見る方角を分担して観察すれば「3人で1時間60個見たこともある」と安部会長。もちろん、並んで同じ方向を見るのも楽しく、誰かが発見して「飛んだ!」と叫ぶと、見落とす人もいて、わいわいしながら観察ができるという。