中国地方5県で福祉を学ぶ高校生による介護の技術を競う大会がこのほど、松江市西津田6丁目、プラバホールであった。各県の予選を勝ち抜いた6校が出場し、高齢者の目線に立った支援について考え、学びの成果を披露した。
生徒は3人一組のチームになり、事前に出された共通の課題に対し、ステージ上で7分間取り組んだ。「要介護度2の87歳女性」「手のしびれがある」「ひ孫へのプレゼントを考えている」といった細かい設定の利用者役に適切で安全な支援ができているか、審査を受けた。
大田市の邇摩高校は利用者役に「握力や筋肉がつきますよ」と声をかけ、一緒になって手を開いたり閉じたり、足踏みをしたりする体操に取り組んだ。ひ孫へのプレゼントの相談には、リハビリを頑張れるようにと「ベビーカーを押してあげるのはどうか」と提案した。
山陰両県からは他に2校が出場した。境港総合技術高校は2位の優秀賞、松江農林高校と邇摩高校は奨励賞を受賞した。
松江農林高校総合学科3年、古川桃花さん(17)は「時間が足りなくなったのは悔しかった。利用者の意思を尊重した介護ができたと思う」と話した。(森みずき)