大相撲の大関照ノ富士(29)=本名ガントルガ・ガンエルデネ、モンゴル出身、鳥取城北高出、伊勢ケ浜部屋=の横綱昇進が名古屋場所千秋楽の18日、確実になった。新横綱は2017年初場所後の稀勢の里以来で、令和になってからは初めて。秋場所(9月12日初日・両国国技館)は白鵬と合わせてモンゴル出身の2横綱となる。
先場所まで2場所連続優勝の照ノ富士は千秋楽の全勝対決で横綱白鵬に敗れたが、14勝1敗の好成績だった。日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)は昇進を諮る臨時理事会の開催を審判部から要請されて受諾。19日に開かれる横綱審議委員会(横審)に昇進を諮問することも明らかにした。横審で出席委員の3分の2以上の賛成が得られれば推薦が決まり、21日の秋場所番付編成会議と理事会で第73代横綱が正式に誕生する。
膝の故障などで一度は大関から序二段まで転落した照ノ富士について、八角理事長は「いろいろなことを求められる立場。それを踏まえて頑張ってほしい」と話した。大関復帰後に最高位に就くのは三重ノ海以来2人目。外国出身力士で7人目、モンゴル出身では5人目の横綱となる。