石に漢字を手彫りした篆刻(てんこく)作品の愛好者でつくる島根篆刻会の展示会が4日、松江市殿町、島根県民会館で始まり、中国の古代文字を刻んだ趣のある作品が来場者の目を楽しませている。6日まで。
会員の作品や公募作品114点を展示した。漢詩や慣用句を甲骨文字や中国・秦の時代の小篆などで刻みながら、文字の配列や線の膨らみに思い思いのアクセントを加えた。
45回目の展示会を記念し、会員が共同で取り組んだ七十二候の暦をテーマにした作品もあり、来場者の目を引いている。
会場では篆刻の体験教室もある。会員の山中徹男さん(81)=松江市奥谷町=は「会員が古代文字への学びを深めながら、楽しく制作に取り組んだ作品を見てほしい」と呼びかけた。(森山郷雄)