努力の大切さを話す油谷繁さん=島根県邑南町高見、高原小学校
努力の大切さを話す油谷繁さん=島根県邑南町高見、高原小学校

 2004年のアテネ五輪男子マラソンで5位に入賞した油谷繁さん(47)がこのほど、島根県邑南町高見の高原小学校で陸上教室を開き、児童40人に努力の大切さや走る楽しさを伝えた。

 油谷さんは山口県出身で、五輪や世界陸上で上位入賞を果たした。現在は中国電力陸上競技部アドバイザーを務める。

 現役時代は五輪の金メダル獲得を目標に、1日80キロ走った経験を話し「人がやらないことをしないと勝てないと思った」と振り返った。五輪のレースでは途中、順位を9位に落としたが持ち直し5位入賞。「何かに取り組む時は諦めないことが一番大事。いろんな道が見えてくる」と呼びかけた。

 陸上教室では、児童が背筋を伸ばした姿勢で走るといったマラソンのこつや、追いかけっこゲームを取り入れ、走る楽しさを教えた。

 6年の林来恵さん(12)は「自分も諦めずに練習を重ね、100メートル走で新記録を出したい」と意気込んだ。(吉野仁士)