高齢者は何歳からなのか―。65歳以上とされることが多い高齢者の年齢を引き上げるべきだとの声が経済界から上がっている。少子高齢化に伴う人口減少で働き手が不足することへの危機感が背景にある。ただ、「死ぬまで働かされる」といった不安も広がり、政府内で提言を政策に直接反映させる動きは目立っていない。
一方、政府は財政や社会保障を長期で持続させるための条件として、70代前半の労働参加率が2045年度に5割を超える姿を描く。高齢者の就労を巡っては待遇の悪さや頻発する労災などの課題が山積しており、意欲のある高齢者が気持ちよく働くための環境整備が急務だ。(共同通信=李洋一)
▽「5歳延ばす検討をすべき」と経団連会長
高齢者となる年齢は法律によ...