第75回島根県中学校優勝野球大会(島根県中体連、山陰中央新報社など主催、島根電工特別協賛)は、大田二の3年ぶり4度目の優勝で幕を閉じた。1試合平均約7点をたたき出した強力打線に象徴されるように「打高投低」の大会だった。
大会を通じた長打の本数は2年前の前回大会のほぼ倍となる79本を記録した。準決勝、決勝でいずれも本塁打が飛び出したのをはじめ、前回はゼロだったコールドゲームが5試合。フルスイングする打線に投手が一度捕まると、手がつけられなくなる試合が目立った。
中でも大田二は各打者の鋭いスイングが、相手に脅威を与えた。大田一との決勝で、初回に本塁打など打者12人の猛攻で7点を奪ったのは印象的だった。
準優勝の大田一も決勝こそ大差を付けられたが、攻撃野球で勝ち上がり、中国大会の切符を手にした。
中学野球は近年打力の向上が著しく、投手陣にとって難しい時代と言える。猛暑に加え、ここ1、2年は新型コロナウイルスの影響でコンディションづくりも容易ではなかっただろう。だからこそ、基礎をしっかり見直し、守りからリズムをつくる試合を心掛けてほしい。
(西部本社報道部・板垣敏郎)