島根県邑南町中野の公立邑智病院新本館棟で、アイドルが活躍している。患者が必要とする物品などを運ぶ自律搬送ロボットの「HOSPI(ホスピー)」だ。10月に病院が建て替えられたのに合わせて導入された。液晶画面に映る豊かな表情や、丁寧な言葉遣いの音声に親しみを覚える人が多い。
「こんにちは。僕は自律移動ロボット、ホスピーです。医療用品を運ぶお手伝いをします」
高さ約1・4メートル、幅約1・1メートルのロボットが、男性の声で自己紹介をしながら館内を歩く。前面の液晶画面に愛らしい顔が表示され、後部荷台のコンテナで重さ60キロまでの物を運べる。
入院患者が売店で買いたい物、職員が必要とする医療道具や書類、薬局からの薬剤など、さまざまな物を運ぶ。ホスピーの導入は中四国の病院では初めてだ。
物品を積み、検査室やナースステーションなど7カ所の行き先をタッチパネルで指定すれば、...