太平洋戦争の終結から今年で80年となる。当時を体験した人は少なくなり、記憶の継承が危ぶまれる。一方、世界に目を転じれば、ウクライナやパレスチナなどでは今も争いが続いている。不安に満ちた時代に私たちはどう歩みを進めればよいのか。新型コロナウイルス禍を振り返り日本社会を考察した人類学者の磯野真穂さんと、戦時中に作られた風船爆弾に想を得た小説で歴史と人間の関わりを描き、話題を呼んだ作家の小林エリカさんが語り合った。
コロナ禍の社会、戦時統制と酷似-小林
境界が生み出す差別や偏見に怖さ-磯野
磯野 今年は終戦か...