島根県内で2024年に発生した交通事故による死者数は23年比13人減の9人で、全国最少となった。県内でみても、統計がある1948年以降で最も少なかった。重大事故につながりやすい歩行者と自動車の事故による犠牲者が減ったことに加え、衝突を回避する機能など自動車の性能が上がったことも理由とみられる。鳥取は15人で、島根に次いで少なかった。
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人口10万人当たりでは、島根は1・38人で、東京都(1・04人)、神奈川県(1・18人)に次ぐ3番目の少なさ。鳥取は2・79人で26番目だった。
島根県警交通企画課によると、県内の死者9人を年代別で見ると、65歳以上の高齢者が6人で66・7%を占めた。このほか、50歳代2人、60歳以上65歳未満1人だった。
事故内容の内訳では、歩行者が自動車にはねられた事故が3人、自転車を含む車両転落などによる単独事故4人、自動車と二輪車の事故2人となった。
統計が残る1948年以降でみると、これまで最少だった2021年の10人よりも少なかった。最多だった1969年の134人と比べると、125人も減少した。
減少理由として同課は、重大事故になりやすい歩行者と自動車による事故の死者数が2023年比で6件減の3件となったことを挙げた。さらに、障害物を検知して警告音が鳴るほか、自動でブレーキが作動するなど、自動車の安全性能の向上も寄与しているとみる。歩行者に向けて夜間の反射材着用を呼びかけたほか、運転手に対する取り締まり強化も減少につながったとする。
同課の水誠治管理官は「死亡事故につながりやすい事故防止対策の強化や、高齢者を中心に横断歩道を正しく利用するよう呼びかけたい」と述べた。
全国の死者は2663人で23年比15人減となり、1948年以降、過去3番目の少なさだった。
(松本ひろ)