新聞販売業との相乗効果を見込み、パン屋を開業した大成圭二所長=松江市西川津町、小麦の奴隷松江橋北店
新聞販売業との相乗効果を見込み、パン屋を開業した大成圭二所長=松江市西川津町、小麦の奴隷松江橋北店

 山陰中央新報川津北・本庄・八束販売所(松江市西川津町、大成圭二所長)が、新規事業としてパン屋「小麦の奴隷」(同)を開業した。集客宣伝や購読者限定サービスなど新聞販売業との相乗効果を見込む。将来はオフィスや小売店が少ない地域への移動販売に乗りだしたい考えだ。

 大成所長は、2021年に配達網を生かした地場産品の物販事業を手がけた経験を踏まえ「利益を上げるには仲立ちではなく、作り手になる必要がある」と実感。幅広い世代に親しまれるパンに着目した。

 西川津から本庄・八束地区の本紙購読者約3千世帯を主なターゲットにする。新聞にチラシを折り込み、新商品やフェアなどの販促PRが随時できる利点があると見込んだ。白と木目を基調とした店舗を販売所の隣接地に構え、パート・アルバイト5人を新規雇用した。

 全国約150店舗で展開する企業とフランチャイズ契約。「小麦の奴隷」は山陰地方で初店舗となる。店内には約30種が並ぶ。練乳バターがたっぷり入った塩ミルクフランスや、ざくざくの皮にこだわったメロンパンがお薦めという。

 研修を経て毎朝、厨房(ちゅうぼう)に立つ大成所長は、地元食材を生かしたオリジナルメニューの販売も考えている。「購読者限定のサービスを打ち出し、0・1%でも新聞を購読する理由にできればいい」と話した。

 不定休。午前9時~午後6時。売れ行き次第で早く閉じるときもある。

(今井菜月)