良質な粘土を素材にした石州瓦は表面のきめが細かく水分、水蒸気が入り込む隙間が少ない。それが瓦の破損につながる凍害、塩害への強さにつながり、特に東北地方などの寒冷地や海岸沿いの家々で重宝されてきた。

 一方、軽量化が長年の課題だった。伝統的な瓦(桟瓦)は1枚の重さが2・9キロ。屋根1平方メートル当たり16枚あり、重量は約46キロ。総重量は一般的な家屋でも数トンとなる計算で軽視できない。

 もともと粘土の枯渇...