久喜銀山の坑道を再現した作品と展示物に見入る来場者=島根県邑南町山田、出羽公民館
久喜銀山の坑道を再現した作品と展示物に見入る来場者=島根県邑南町山田、出羽公民館

 島根県邑南町山田の出羽公民館で、同町久喜の国史跡、久喜銀山遺跡の坑道を再現した作品が展示されている。銀山に関心を持ってもらおうと、地元の瑞穂小学校の児童らが作り、内部や周囲には銀山の写真や解説パネルなど約30点を掲示し、来場者が興味深そうに眺めている。31日まで。

 仕切り板などで囲われた作品(約180センチ四方)内部では児童が授業で調べた、銀山の歴史や坑道に生息するコウモリの生態を写真を交えて紹介している。

 内部は坑道のように薄暗く、児童が折り紙で作ったコウモリもある。来場者用に小型懐中電灯を備え付けている。外側は児童が着色した新聞紙やクラフト紙を丸めて取り付け、坑道の岩肌を再現した。来場者は「すごく手が込んでいる」と作品や展示物に見入っていた。

 展示会は同校と、住民でつくる久喜銀山振興協議会が企画した。森脇政晴会長(82)は「児童が地元の銀山に関心を持ってくれてうれしい。多くの人に見てほしい」と話した。(吉野仁士)