初公開の「玉髄の石核」を紹介する斉藤大輔学芸員=松江市大庭町、八雲立つ風土記の丘
初公開の「玉髄の石核」を紹介する斉藤大輔学芸員=松江市大庭町、八雲立つ風土記の丘

 松江市大庭町の八雲立つ風土記の丘で企画展「HUNT! 狩りの考古学」が22日、始まる。時代の変化が分かる狩りの道具や初公開の石器の資料などが関心を集めそう。6月16日まで。

 旧石器時代から戦国時代に島根県で使われた狩りや戦いの道具約200点が並ぶ。

 初公開の「玉髄(ぎょくずい)の石核(せっかく)」は旧石器時代に狩りの道具として作られた。石を削ってナイフや矢尻にする途中の過程で、出土するのは珍しい。当時の人たちが石を削り、鋭い道具に仕上げた過程が分かる。

 時代によって同じ武器でも違いが見られる。弥生時代の矢は木や石でできていて、鋭くとがった形が特長。古墳時代になると朝鮮半島から輸入した鉄を使い大きく、飾りがついている。武器としての性能より、権力の象徴としての側面が大きいという。ほかにも動物の骨で作られた釣り針や火縄銃などが並ぶ。

 展示を企画した斉藤大輔学芸員(38)は「武器を通じて当時の最新技術を知ることができる。同じ武器の違いなどを比べてほしい」と話した。

 大人200円。大学生100円、高校生以下無料。(林李奈)