
―創業40周年を迎えます。
先代の父から会社を引き継ぎ、8年ほど前に事業を整理して以降、大きく売り上げを伸ばし、2023年度は鳥取県の戸建て新築住宅で着工戸数1位となりました。
―地域密着型のビジネスモデルを採用しています。
松江や出雲、米子は、国土交通省が指定する断熱等級の基準値が、戸建て住宅の需要が大きい北関東地域と同等となっていますが、降水量など気候風土は全く異なります。そこで、室内の空間を広く取るバルコニーレスなど山陰に合ったデザインを提案したところ、太平洋側の基準で造られる大手ハウスメーカーと差別化でき、多くの共感を得ました。今はこの地域の住宅設計の常識になっています。
建設業は基本的に「現場主義」になります。われわれのような規模の企業は土地を見つけてからマーケティング、営業、設計、工事、アフターメンテナンスまで、全てが地場で完結しており、そこが面白いところでもあります。

―23年に非住宅専門ブランド「ワークスル」を立ち上げました。
オフィス、倉庫、店舗の生産性を上げ、まち全体の価値を高めたいと思っています。通常、家を買うときにまず考えるのは、どのまちに住むかということです。大切なのは、職場や学校、利便施設が近くにあるかどうかです。その点で、東京は鉄道網や人気の飲食店などさまざまな要素がありますが、山陰地方はまだ足りていません。住空間とセットで、事業者と一緒に都市開発もしていきたいと思っています。
―今後、力を入れたいことは何ですか。
引き続き山陰地方でシェアを取れるよう、価格、サービス、性能、デザイン、組織づくり、マーケティングの全方位戦略を推進します。当社の社是は「家は人を創る」です。子育ての環境で最も大事なのが家だという考えがあります。子育てする人が住みやすいまちをつくり、これからも山陰のお客さまのために頑張っていきたいです。


弊社の経営理念は「人の幸せを通して自己実現する」。利他と自己成長を両立し、幸福な人生を送るために、一生懸命働こう!家づくり・まちづくりを通じて、山陰に住む人々を幸せにしていこう。自分の適性を見極め、オンリーワンな人財に成長しよう。
魚谷宗司=鳥取県境港市出身(44歳) 2012年に現職に就任。 1980年境港市生まれ。 大学卒業後、アート建工に入社し、兵庫県で不動産事業を開始。 その後、2007年、境港市で注文住宅事業に参入し、2012年に代表取締役就任。 最近は健康管理と南インドカレー作りにはまっている。
