石破茂首相が就任して半年が過ぎた。政治資金に詳しい日本大の岩井奉信名誉教授は、政権運営や政治改革をどう評価しているのか。自民党派閥裏金事件を受けた「政治とカネ」問題からの信頼回復に向け、首相が果たすべき役割を含めて聞いた。
(聞き手は東京支社・原田准吏)
Q.半年間の首相の政権運営に対する評価は。
「政権基盤がとにかく弱く、苦労していることは間違いない。ただ、自民党総裁選に5回挑戦した割に、実は政権構想自体をあまり持っていなかったように感じ、少しあぜんとした。岸田(文雄)前首相もそうだったが、何をするつもりだったのかということが分からない。(首相を支える)派閥がないというのは、自民政治の中で致命的だ。仲間がいないし、ブレーンもいないという状況で、その日暮らしをせざるを得ない状況になっているのは少しかわいそうだ」
Q.なぜ政権構想を持っていな...