出雲市斐川町神庭の荒神谷史跡公園で、古代ハスが見頃を迎え、来園者を楽しませている。
古代ハスは、千葉県で出土した2千~3千年前のものとみられる種子を、植物学者の大賀一郎博士(1883~1965年)が発芽させて増やした。同公園では大田市に贈られた一部を譲り受け、約30アールで栽培している。
今年は例年より2日ほど早い8日に開花。7月上旬にかけて見頃を迎える。公園内にある荒神谷博物館の藤岡大拙館長(92)によると「近年でも特によく咲いた」といい、淡い桃色の花びらが一面を彩っている。
広島市からパートナーと訪れた福元猛さん(69)は「こんなに立派なハス池があるなんて」と驚き、記念撮影をしていた。
29日は同公園で「荒神谷古代ハスまつり」が開催予定で、古代ハスや荒神谷遺跡の解説、キッチンカーの出店がある。象鼻盃席(ぞうびはいせき)(要申し込み)も催され、古代ハスの葉に注がれたジュースが茎から飲める。問い合わせは同館、電話0853(72)9044。
(今井菜月)