松江市西生馬町、松江工業高等専門学校で9日、学生39人とタイの高専の学生22人、島根電工(松江市)のベトナム国籍の従業員8人が合同で作った段ボール製の避難所の発表会があった。協力し、工夫を重ねた成果を発表した。
昨年はタイの高専の学生の短期留学を受け入れ、研修の一環として合同で製作した。今年はタイの高専の学生に、文化や技術交流を目的に島根電工のベトナム人従業員も参加した。
「夏でも快適な避難所」との課題があり、8グループに分かれ、約3週間、協力して設計や作業をした。
発表会では東南アジアの家に見られる高床式を取り入れた作品や、扉の開閉ができる作品などがあった。
円形のシェルターで、隙間をつくり風通しを良くしながら、プライバシーにも配慮した作品を発表した松江高専専攻科1年の曽田春樹さん(21)は「意見のすり合わせが難しかったが、完成させた時は達成感があった」と話した。
高床式のシェルターを作った島根電工松江営業所のグエン・タイン・チョンさん(26)は「言葉を伝えるのが難しかったが、話し合いながら組み立てができた。一緒にできて楽しかった」と満足した表情だった(石飛達哉)