国立公園・大山に生息するチョウを紹介する企画展が、鳥取県大山町大山の大山自然歴史館で開かれている。米子市東福原6丁目の愛好家・中井博喜さん(71)が60年かけて集めた約130種の標本が、来館者を楽しませている。8月17日まで。
大山は西日本の代表的なチョウの生息地で、青や緑の羽が美しく愛好家を魅了するミドリシジミ類(通称・ゼフィルス)も生息。国内で確認される25種のうち22種がいる。中井さんは中学1年のころ、生物部の活動でゼフィルスのとりこになり、今も米子市内で飲食店を経営しながらチョウの採集や飼育、標本作製を続ける。
会場には、大山のほか県内外のチョウを収めた39の標本箱とともに、中井さんが半年かけて制作した解説パネルや生態写真もある。ゴマシジミは5箱に分けて300匹を展示。羽の模様の違いから、地域や個体ごとの変異が分かるという。
中井さんは「60年間の活動の区切りになった。夏休みの子どもたちが自然に興味を持つきっかけになるとうれしい」と話した。(中村和磨)