2001年に起きた米中枢同時テロから9月11日で20年。首謀した国際テロ組織アルカイダ指導者ウサマ・ビンラディン容疑者をかくまっているとしてアフガニスタンに攻め入り、旧タリバン政権を倒した米国だが、今日まで続いた「米史上最長の戦争」に事実上敗れ、兵を引く。

 テロ根絶と民主化を目指したが、イスラム原理主義の武装勢力タリバン復活を許し、長年の取り組みは水泡に帰した。「米国は帰ってきた」(バイデン大統領)との言葉と裏腹に、超大国の陰りを物語る。

 米国は同時テロ後、アフガン、イラクで戦端を開き、世界中で対テロ作戦を展開。11年にはビンラディン容疑者を殺害した。米ブラウン大の研究所によると、投じた関連戦費は6.4兆...